副次的作用①副次的作用②副次的作用③基礎研究薬理作用を明らかに目的外の作用薬がもつ作用目的の作用治療効果の治療効果の向上を目指す主作用臨床研究方 法図 1 薬剤の副次的作用の活用の刺激作用を有することがその原因である可能性を示した 7,8)。特にエストロゲンは、大部分のがんでは曝露により予後に悪影響を及ぼすが、大腸がんではエストロゲン曝露により発症率を低下させ、予後を改善することが報告されている 9,10)。我々の検討においても、大腸がんにおいては、PPI ががんに与える影響について他のがん種と異なる結果を示していた。しかし、症例数の問題から PPI の使用期間、使用レジメンなどを考慮した詳細な検討は実施できていない。 そこで、特に大腸がんに着目して大規模医療情報データベースを用いて PPI が抗 VEGF 療法の治療効果に与える影響について検討し、そのメカニズムを基礎研究により検討した。医療ビッグデータ解析 解析には日本医療データセンター(JMDC)の保険者データベースを使用した。このデータベースには、診断名、患者特性、薬剤処方、医療処置、医療施設特性、診療報酬費用などのデータが含まれている。すべての個人データは固有の数値コード54現在も多くの臨床試験が実施され、抗 VEGF 薬の使用量は年々増加している 3)。 薬剤は承認された作用である主作用以外にも様々な副次的な作用を有している。主作用については十分に検討されている一方、副次的な作用については明らかとなっていない作用も多く、抗がん剤と併用している薬剤の持つ副次的な作用が抗がん剤の治療効果に影響を与えている可能性がある。特に、がん化学療法を受ける患者の多くは高齢者であり 4)、副作用を予防する目的の支持療法薬に加えて、がん以外の基礎疾患の治療薬を服用している患者も多い 5)。副次的作用は薬剤ごとに異なるため、併用薬剤の増加に伴い副次的作用の影響を受ける可能性は上昇する。そこで我々は、医療情報データベース解析を起点として薬剤の副次的作用を解析することで、薬の持つ新たな作用を明らかにし、治療効果を向上することを目指してきた(図 1)。 がん患者において頻用されている薬剤の 1 つに胃酸分泌抑制薬がある。我々は最も強い胃酸分泌抑制作用を有するプロトンポンプ阻害剤(PPI)が抗 VEGF 薬であるベバシズマブの治療成績に影響を与えている可能性を示した 6)。また、PPI がVEGF の誘導作用およびエストロゲン受容体(ER)
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