治療抵抗性うつ病におけるケタミン反復投与の急性/長期効果と、関連する代謝物変化209強い自殺念慮とした。本研究は探索的試験であり、必要な参加者数を事前に厳密に計算していない。介入 本研究は、点滴投与期間(研究開始時(基準時)から 4 回目投与終了まで)と追跡期間(4 回目投与終了から 12 ヶ月後まで)から構成された。参加者は 2 週間で週 2 回、0.5 mg/kg のケタミンを 40分かけて点滴投与された。投与は午後 1 時 30 分から 2 時の間に開始し、精神科医または看護師が様子を観察した。投与中は 10 分ごとに、投与終了測定した。2 時間の観察で歩行や吐き気に問題がなければ帰宅でき、自動車運転は翌日まで禁止された。 投与期間中は併用薬を同じ量で継続した。追跡期間は必要に応じて薬物療法や心理療法を調整したが、追加のケタミンは使用しなかった。臨床評価 基準時および各投与 1-2 時間後に、自己記入式簡易抑うつ症状尺度(QIDS-SR)、臨床全般印象尺度(CGI)、Udvalg for kliniske undersogelser(UKU)副作用評価尺度を評価した。基準時と 4 回目投与1-2 時間後に MADRS とコロンビア自殺重症度評価尺度(C-SSRS)を評価した。追跡期間中はQIDS-SR を毎月、MADRS、C-SSRS、CGI、UKU副作用評価尺度を 3、6、9、12 ヶ月後に評価した。メタボローム解析 著者らは以前の研究で、抑うつ症状の重症度と関連する 11 種類の血漿代謝物(ベタイン、クエン酸、クレアチン、クレアチニン、ガンマ ‒ アミノ酪酸、レニン酸、キヌレニン、セロトニン、トリプトファン)を同定している 8,9)。これらの血漿中濃度を、基準時、初回投与後、4 回目投与後に測定した。末梢静脈から採取した血液はすぐに血漿を分離して凍結し、–80℃で保存した。サンプルは凍結輸送で九州大学(福岡)に送付され、液体クロマトグラフィー ‒ 質量分析(LC-MS)システムで解析した。 水溶性代謝物を抽出するため、血漿 20 µL に氷冷メタノール 180 µL を加え、撹拌後 4 ℃で 21,500 g、5 分間の遠心分離を行った。得られた上清を回収し、miVac DUO 濃縮器(Genevac Ltd、イギリス)で乾 燥 さ せ、0.06% ホ ル ム 酸 20 µL に 溶 解 し てLC-MS 分析に供した。分析では Shim-pack GIST PFPP カラム(150 mm × 2.1 mm、粒径 3.0 µm)で分 離 し、LCMS-8060 装 置( 島 津 製 作 所 ) を用いて 11 種類の陽イオン、陰イオンを多重反応モニタリング法で定量した。移動相は 0.06% ギ酸溶液(A)と 0.1% ギ酸アセトニトリル溶液(B)であった。勾配溶出プログラムは、0–2 分、0%B;2–5 分、0–25%B; 5-10 分、25-35%B;10-11 分、35-95%B;11-15 分、95%B;15.1-20 分、0%B であった。流速は 0.25 mL/min、カラムオーブン温度は 40 ℃であった。イオン化パラメータは、イオン化モード:陽イオンおよび陰イオン、ネブライザーガス流量:1.5 L/min、乾燥ガス流量:10 L/min、加熱ガス流量:10 L/min、インターフェース温度:400 ℃、脱溶媒化ライン温度:300 ℃、ヒートブロック温度:500 ℃であった。得られたデータは LabSolutions LCMS(島津製作所)で処理した。統計解析 寛解は MADRS スコア 10 点以下、反応は基準時から MADRS スコアにおける 50% 以上の低下、改善は同様に 25% 以上の低下と定義した。4 回目投与後の寛解と臨床変数(年齢、性別、body mass index[BMI]、抑うつエピソード持続期間、これまでの治療レジメン数、基準時 MADRS スコア)の関連をロジスティック回帰で解析した。初回と 4 回目後 2 時間は 30 分ごとに血圧、脈拍、酸素飽和度を3‒ ヒドロキシ酪酸、3‒ ヒドロキシキヌレニン、キヌ
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