臨床薬理の進歩 No.47
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Pacher ら 9) および Cingolani ら 10) の手法に準じて行った。一過性に下大静脈を閉塞して前負荷を変化させ、得られた PV ループから拡張末期圧・容積関係(EDPVR)を算出し、stiffness constant βを求めた。組織染色 摘出した心臓組織から標本を作製し、マッソン・トリクローム染色を施した。得られた画像を用いて、線維化領域を ImageJ ソフトウェアにより定量解析し、心筋線維化の程度を評価した。治験に向けた非臨床試験の充足性の確認 AM80 は、すでに急性前骨髄性白血病に対して製造販売承認を取得しており、さらに非小細胞肺癌、骨髄異形成症候群、膵癌、ループス腎炎、クローン病、アルツハイマー病、多発性嚢胞腎など、多岐にわたる疾患を対象とした臨床試験が国内外で実施されている。このため、治験開始に必要な非臨床安全性データは既に十分に蓄積されていると考えられる。 一方で、HFpEF はこれらとは異なる適応疾患であることから、これまでに得られた薬効評価試験や用量反応性試験の結果をもとに、PMDA に対してRS 戦略相談を実施し、今後の治験開始に向けて非臨床試験パッケージの充足性に関する助言を得た。治験計画書の策定 名古屋大学医学部附属病院先端医療開発部の支援を受け、医師主導治験に必要な治験実施計画書、患者説明・同意文書、関連手順書等の作成を進めた。まず治験計画の骨子を策定し、RS 戦略相談(事前面談)を経て、続く RS 戦略相談(対面助言)により主要な治験デザインを確定した。治験実施計画書を基礎として、治験薬概要書、説明・同意188用を目指してヒトに投与された実績がある薬剤であるタミバロテンおよびペレチノインに着目 し た。 タ ミ バ ロ テ ン(AM80、Cat. No. 3507、Tocris Bioscience) 投 与 群 に は、3 mg/kg/日を 経 口 胃 管 を 用 い て 1 日 1 回 投 与 し た。 比 較の た め、 ペ レ チ ノ イ ン(Cat. No. HY-100008、MedChemExpress)投与群を設け、同様に 10 mg/ kg/日を経口投与した。対照群には溶媒としてDMSO を同量経口投与した。各群とも 5 週間連日投与を継続し、初回投与から 5 週後に機能解析を実施した。これらは、名古屋大学医学部組換え DNA 実験安全委員会(承認番号 23-51、23-83、24-15、25-13)および名古屋大学医学部動物実験委員会(承認番号 M240254、M250198)にて承認を得て実施した。心エコー検査 心機能評価は、イソフルラン吸入麻酔下で経胸壁 心エコーを用いて行った。小動物用高周波プローブ (MX-400)を装着した Vevo 3100(FUJIFILM VisualSonics)を使用した。パルスドプラー法に より僧帽弁口血流速度波形(transmitral flow velocity pattern:TMF)を測定し、拡張早期血流速(E 波)を記録した。さらに、組織ドプラー法により僧帽弁輪拡張早期速度(e′)を測定し、E/e′比を算出して 左室充満圧の指標とした。また、M モード法を用いて左室拡張末期径および収縮末期径を測定し、左室駆出率(EF)を算出した。コンダクタンスカテーテルによる左心室圧・容量解析 左心室の詳細な機能解析には、コンダクタンスカテーテル法を用いた。イソフルラン吸入麻酔下で、 Millar Instruments 社製 MPVS Ultra 圧容積システム(カテーテル PVR-1045)を左心室内に挿入し、圧容積ループ(PV ループ)を取得した。測定は、

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