臨床薬理の進歩 No.47
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対象と方法対象 2012 年 4 月から 2022 年 12 月までの間に名古屋大学大学院医学系研究科で、小児肝移植レシピエントのうち CMV 疾患または CMV 感染が疑われた患者から採取された血液検体を後ろ向きに解析した。CMV 疾患は、全血定量 PCR(qPCR)またはCMV pp65 抗原が検出され、発熱、倦怠感、関節痛、好中球減少、血小板減少、消化管炎・肺炎・肝炎・腎炎・髄膜炎などの臓器障害を示す臨床症状・所見を伴うものとした。CMV 感染は、全血 qPCR または CMV pp65 抗原が検出されるが症状を伴わないものと定義した。研究には 0 ~ 18 歳の小児で GCV/VGCV 治療を受けた患者を対象とした。データが不十分な患者および遺伝子型解析用に検体が保管されていない患者は除外した。GCVは CMV 感染には 5 mg/kg を 24 時間ごと、CMV疾患には 12 時間ごとに投与した。VGCV は 1 回量を 7 × 体表面積(BSA)(m2)×クレアチニンクリアランス(CrCL(mL/min))として 24 時間ごとに投与した。BSA は Mosteller の式で算出した。CrCL は以下の式で算出した:男子:(140−年齢)×体重 /(72×血清クレアチニン[Cre])女子:0.85×(140−年齢)×体重 /(72×Cre)治療期間は関連ガイドラインに従って定義したが、GCV/VGCV の投与量および期間は担当医が決定した。 将来の医療研究のための検体保管については、同意取得時に患者および家族に十分説明した。保存検体を用いた NUDT15 変異の調査に関してはオプトアウト方式で同意を得た。本研究はヘルシンキ宣言、および医療研究の倫理規範に準拠し、名古屋大学大学院医学系研究科倫理審査委員会の承認(承認番号:2022-0125)を得た。小児肝移植患者におけるサイトメガロウイルス治療中の好中球減少症とNUDT15(Nucleoside diphosphate–linked moiety X-type motif 15)変異との関連は 絶 対 好 中 球 数(Neut)<500/µL の た め 一 時(6-MP)は急性リンパ芽球性白血病の維持療法にp.18_V19insGV、および R139C + p.18_V19insGV の5 つの組み合わせで定義される。近年、NUDT15と GCV/VGCV 誘発性骨髄抑制との臨床的関連減少を経験し、そのうち 3 例(21 例中の 3 例、14%)的に薬剤を中止された 4)。チオプリンは一般的に用いられるプリン類似体である。6-メルカプトプリン用いられ、アザチオプリン(AZA)は自己免疫疾患、クローン病、関節リウマチ、全身性エリテマトーデスの管理に広く用いられる。NUDT15(Nucleoside diphosphate–linked moiety X-type motif 15)はチオプリン薬物代謝に関係する酵素で、チオプリン誘発性細胞毒性に関与する 5)。NUDT15 変異はR139C 一塩基多型(SNP)、R139H SNP、V18I SNP、変異は特にアジア人集団においてチオプリン誘発性骨髄抑制と強く関連していると報告された 6)。 6-MP や AZA を 含 む チ オ プ リ ン は 構 造 的 にGCV/VGCV と類似しており、NUDT15 変異によって GCV/VGCV の細胞毒性が増強されることが示唆されている 7)。しかし、NUDT15 遺伝子型はまだ明確ではない。ある報告では、NUDT15 の機能喪失変異が CMV 治療の効果低下およびドナー造血幹細胞に対する細胞毒性による移植片不全の可能性と関連していると示唆している 7)。腎移植患者でも NUDT15 変異が白血球減少や脱毛を引き起こしたと報告されている 8)。しかし、小児肝移植患者における移植後 CMV pp65 抗原と GCV/VGCV治療および NUDT15 変異との関連を調べた研究は報告されていない。本研究において特に肝移植を受けた小児移植患者の NUDT15 遺伝子機能喪失変異と GCV/VGCV 治療に伴う薬剤関連有害反応との関連を検討した。165

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