臨床薬理の進歩 No.47
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移植患者に対する薬物動態関連遺伝子多型の先制的網羅的解析161薬 VRCZ の代謝酵素であることが知られている。も CYP3A を阻害するが、両者の測定濃度には正〜 106 ng/mL) と 比 較 し て 妥 当 な 値 と 言 え る。CYP2D6、CYP2C9 は特に関連する医薬品の処方頻度が高いことが示された(図 1B)。TAC は一般的に移植患者に処方される医薬品であり、CYP3A5は、TAC の代謝酵素であることが知られている。CYP2C19 は副作用予防に用いられる PPI、抗真菌CYP2D6 が代謝する医薬品にはトラマドールやHMG-CoA 還元酵素阻害薬が、CYP2C9 が代謝する医薬品にはワルファリンや NSAIDs が挙げられる。 肺移植患者を対象とした既報の PPK モデルではCL/F は 13.1 〜 36.5 L/h と報告されており 11)、今回の推定値である 14.9 L/h は妥当であると考えられる。一方 V/F は 444 〜 752 L と報告されており 11)、今回の推定値である 270 L は報告値より低い結果となった。この原因として、対象とした患者集団は体重の中央値が 48.7 kg と、先行研究の値 (63 〜73.5 kg) よりも小さいことに加え、トラフ濃度のサンプルからモデル構築を行ったため分布容積の推定精度が低いことが挙げられる。本研究ではPOD に伴い TAC の CL/F が増加するモデルを構築したが、この点は以前に行われた母集団薬物動態解析と一致している。術後の炎症により CYP3Aの活性が低下することが報告されており 12)、POD はこの影響を記述していると考えられる。 ITCZ の代謝物であるヒドロキシイトラコナゾールの相関があり、阻害作用を個別に推定することは困難であったため、ヒドロキシイトラコナゾールの影響は評価しなかった。ITCZ-PK モデルではTAD の増加に伴い ITCZ の CL が低下することが示された。これは ITCZ が自己の代謝を阻害する影響を記述していると考えられる。本研究で推定された IC50 は 60.7 ng/mL であり、既報の値 (20.5TAC-ITCZ 複合モデルでは ITCZ の血中濃度に基づく TAC の代謝阻害を Imax、IC50 というパラメータを用いて記述し、CYP3A5 非発現者に比べて発現者は ITCZ の IC50 が 2.06 倍という推定値が得られた。TAC は主に CYP3A4、3A5 で代謝されるが、ITCZは CYP3A4、3A5 を阻害し、3A4 との親和性が高いことが知られている 13)。このとき、CYP3A5 非発現者では、CYP3A5 発現者に比べて ITCZ によるTAC 代謝の阻害度合いが強くなる。そのため、CYP3A5 非発現者では発現者に比べて、ITCZ による TAC 代謝の阻害がより強くなると考えられる。これが IC50 に CYP3A5 の影響が現れる要因であると推察される。既報では CYP3A5 非発現者では発現者に比べ、ITCZ 併用時におけるミダゾラムのAUC 増加幅が 1.55 倍であると報告されている 13)。本研究の結果も CYP3A5 発現者では非発現者に比べて ITCZ による TAC 阻害の影響が小さい点で一致している。CYP3A5 による影響の大きさは今回の推定値で 2.06 (95% CI 1.74 〜 2.44)、既報では1.55 と若干の差異が見られる。この点についてはデータ数を増やすことでより正確な値を推定できると考えられる。また、以前の検討では IC50 ではなくされた。本研究のモデルでは、CYP3A5 遺伝子多型の影響を IC50 と Imax のいずれに反映させるべきかを明確に判断することはできなかったものの、双方を比較して有意であったため IC50 に組み込んだ。作用機序の観点からは両方に影響が及ぶ可能性も否定できないため、サンプル数のさらなる増加が望まれる。これにより、IC50 と Imax の両方に遺伝子多型の影響が認められる可能性もある。既報ではITCZ を 100 〜 200 mg/day で投与した際の CYP3A4阻害率は 0.95 と報告されており 14)、今回の推定値である Imax=0.87 は妥当な値であると言える。 既報では、VRCZ 添加時のシクロスポリン A の酸化活性はコントロールと比較して CYP3A5 発現者で 88%、非発現者で 55%に低下すると報告されている 13)。今回は VRCZ の阻害パラメータに CYP3A5Imax において CYP3A5 が有意な共変量として抽出

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