ACBD図 2 最終モデルの Goodness of Fit(GOF)プロットA 実測濃度と個別予測濃度との関係、B 実測濃度と母集団予測濃度との関係、C 条件付き重み付き残差(CWRES)と母集団予測濃度との関係、D 条件付き重み付き残差と治療開始後時間との関係。160 TAC-ITCZ-VRCZ の複合モデルにおける TACの GOF プロットでは、個別予測値は良好な予測性を示したものの、母集団予測値は実測値と比較して高い値が算出される傾向が見られた(図 2)。TAC 投与量は TDM で調節されていることから、実測値が目標血中濃度域に収束する方向に調整されることが原因と考えられるため、一日当たりの TAC 投与量 (total daily dose:TDD) を CL/F に組み込んだところ、モデルの精度は向上した (data not shown)。 本研究は移植患者における PGx パネルの有用性を調査した最初の研究である。また、肺移植患者における TAC と ITCZ、VRCZ の相互作用に対するCYP3A5 遺伝子多型の影響を初めて示した。考 察 処方調査の結果、移植患者の大部分において薬理遺伝学的に 1 つ以上の介入可能薬が処方されていることが明らかになった(図 1A)。このことから、PGx パネルは移植患者の処方の個別化・精密化に貢献すると考えられる。すべての疾患の患者を対象とした既報では、介入可能な処方推奨事項のある医薬品は米国での処方医薬品全体の約 18%を占めるとの報告がなされている 9)。本研究で対象とした移植患者ではハイリスクな医薬品の処方が多く、PGx パネル検査の有用性が高いという結果が得られたと考えられる。すべての疾患の患者を対象とした既報では PGx パネル検査結果に基づく治療により、通常治療群と比較して有害事象のリスクが 30%減少したという報告がある 10)。本研究では処方動向の解析に焦点を当てたが、PGx パネル検査に基づく介入が治療予後に影響を与える可能性も考えられる。本研究では CYP3A5、CYP2C19、
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