臨床情報(Clinical information) クローン病の重症度を評価する指標として、 C reactive protein(CRP)、 白 血 球 数(WBC)、血 小 板 数(PLT)、Harvey–Bradshaw Index(HBI, simple CDAI)11)、 お よ び Magnetic Resonance Enterocolonography (MREC)スコア 12,13) に着目した。臨床情報の収集は研究支援スタッフが担当し、研究者が盲検化状態(blinded)で解析できるように配慮した。合計 106 例のクローン病症例について臨床データを収集し、各スコアとパネート細胞数との関連を検討した。 Harvey–Bradshaw Index(HBI、 simple CDAI)は以下の 5 項目から構成される。(1) 全身状態、 (2) 腹痛、(3) 1 日あたりの水様便回数、(4) 腹部腫瘤の有無、(5) 合併症(関節痛、ぶどう膜炎、結節性紅斑、アフタ性潰瘍、壊疽性膿皮症、肛門裂傷、新たな瘻孔、膿瘍など)。各項目のスコアを合計して総 HBI スコアを算出している。一方、MREC スコアは、画像上の病変の程度を 5 段階(1:病変なし/ 正常、2:非活動期または寛解期、3:軽度、4: 中等度、5:重度炎症)に視覚的に分類し、各カテゴリーをそれぞれ 0 〜 4 点として評価している。ヒト小腸オルガノイド(Human intestinal organoid)凍結保管されたオルガノイドの二次利用 ヒト小腸オルガノイドは、東京科学大学消化器 病態学分野によってクローン病および非ヒクローン 病患者の回腸生検サンプルから作製され凍結保管 されたオルガノイド 15) を二次利用する形で解析 した(承認番号:M2024-054)。培地には IntestiCultTM Organoid Growth Medium(Veritas)を用いた。オルガノイド生存率アッセイ(Organoid viability assay) ヒト腸管オルガノイドの生存率評価は、成熟オルガノイドを Matrigel Growth Factor Reduced(Corning)10 µL 中に 3,000 個 /mL の割合で包埋し、 146TUNEL 染色 Terminal deoxynucleotidyl transferase dUTP nick and labeling (TUNEL) 染色は、TUNEL Assay Kit-HRP-DAB(Abcam)を用い、製品プロトコールに従って実施した。簡単に述べると、キシレンで脱パラフィン後、Proteinase K で室温 20 分間透過化処理を行い、次に 3% H2O2 メタノール溶液で内因性ペルオキシダーゼ活性を阻害した。その後、TdT 標識反応液で室温 1.5 時間反応させ、ストップバッファーで反応を停止した。スライドをブロッキングバッファーで処理後、1x コンジュゲート溶液に室温 30 分間インキュベートした。DAB 作動液 (working solution) を 調 製 し て 反 応 後、 メ チ ル グリーン染色を行い、EcoMount Mounting Medium(Funakoshi)で封入した。各サンプルにつき少なく とも 10 個の陰窩を観察し、1 陰窩あたりの TUNEL陽性細胞数を定量した。Cleaved Caspase-3(CC3)染色 キシレンで脱パラフィン処理後、SignalStain® Citrate Unmasking Solution(Cell Signaling Technology)を用いて 95 ℃で 10 分間抗原賦活化を 行った。その後、3% H2O2 メタノール溶液で内因性 ペルオキシダーゼを 10 分間不活化し、Animal-Free Blocking Solution(Cell Signaling)で室温 1 時間ブロッキングを行った。次に、切断型カスパーゼ-3 抗体(Cell Signaling)を 4℃で一晩反応させ、洗浄後、SignalStain® Boost IHC Detection Reagent (HRP, Rabbit)(Cell Signaling)を室温 30 分間反応さ せ た。 続 い て、SignalStain® DAB Chromogen Concentrate を SignalStain® DAB Diluent で 希 釈して適用し、ヘマトキシリン(Cell Signaling)で核 染 色 し た の ち、EcoMount Mounting Medium(Funakoshi)で封入した。各サンプルにつき少なくとも 10 個の陰窩を観察し、1 陰窩あたりの CC3陽性細胞数を定量した。
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