臨床薬理の進歩 No.47
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方  法がん微小環境における免疫セマフォリンの役割解明および固形がんの新規個別化バイオマーカーの開発T 細胞の Th1 分化や CD8 陽性 T 細胞の活性化にT 細胞を活性化し、エフェクター機能だけでなく  ヒ ト の が ん デ ー タ ベ ー ス で あ る The Cancer 因子として同定された 6)。しかし、セマフォリンの機能は神経系にとどまらず、血管の形成や細胞移動など、生体内において様々な機能を有することが報告されている。 申請者らのグループは、セマフォリンが免疫関連分子として様々な免疫細胞の分化・代謝・活性化に関わることをこれまで明らかにしてきた 7)。特に Sema4A は、樹状細胞(DC)に発現し、CD4 陽性関わること 8〜9)、Sema6D は免疫応答において、mTOR シグナル依存的にマクロファージに発現誘導され、PPARγを介した脂肪酸β酸化を亢進させることで抑制性のマクロファージ分化を促進すること 10) などを報告した。 その中で、申請者はセマフォリン分子とがん免疫の研究に取り組み、腫瘍微小環境に発現するSema4A が plexinB を介して、がん特異的 CD8 陽性細胞増殖も改善し、抗 PD-1 抗体の治療効果の改善に関わることを臨床コホートおよびマウスモデルを用いて明らかにした 11)。また、Sema6D は対照的にがん免疫において抑制的な作用を持つ可能性があることを見出した。 本研究では、Sema6D ががん微小環境において免疫に与える影響を詳細に解析するとともに、新規バイオマーカーとしての有用性の検証と発現機序を解明するための実験系の樹立を行った。Genome Atlas(TCGA)を用いて SEMA6D の発現が抗腫瘍免疫に与える影響を調べた。また、頭頸部がんの公開シングルセルシークエンスデータを用いて、がん微小環境において Sema6D を発現する細胞を同定した。さらに、頭頸部がんの臨床検体を用いて多重免疫染色を行い、データベースから得られた知見の検討を行った。 次に、担がんマウスモデルを用いてメカニズムの 探索を行った。野生型マウスと Sema6d ノックア ウ ト マ ウ ス の 比 較、 頭 頸 部 が ん の 細 胞 株 とSema6D の強制発現株との比較を行い、骨髄キメラマウスの作製により Sema6d が抗腫瘍免疫に与える 影響を in vivo で検討した。続いて、リコンビナント Sema6D 蛋白を用いた in vitro の実験により、Sema6D が CD8 陽性 T 細胞与える直接的な影響の解析を行った。 さらに、BM としての有用性検証と、発現機序を解明するための実験系を樹立するため、Sema6dノックアウトマウスを用いて抗 Sema6D 抗体を作製した。作製した抗体を用いてリコンビナントセマフォリン蛋白への結合を ELISA 法で評価した。また、ヒトの小細胞肺がん細胞株を用いたフローサイトメトリーによる解析と、小細胞肺がんの臨床検体を用いた免疫染色を行った。免疫染色の結果から Sema6D の高発現群と低発現群に分け、免疫チェックポイント阻害薬の無増悪生存割合を比較した。倫理 ヒト検体の解析は大阪大学研究倫理審査委員会の 承認を受けて実施した(承認番号 752)。また、 動物実験は大阪大学動物実験委員会の承認を受けて 実施した(承認番号 02-051)。統計解析 統計解析について、相関関係は Speaman's 順位 相関係数、2 群間の比較は Student's t 検定、3 群間以上の比較には一元配置分散分析および Tukey の多重比較検定、生存曲線の比較には log-rank 検定を使用した。115

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