6D2PYC3210123456789 srebmunypoc10図1 CYP2D6コピー数アッセイX軸は患者番号、Y軸はCYP2D6のコピー数を示す。全てのデータは平均±標準偏差(S.E.)(n = 3)で示した。文献 9)より引用、 改変。を解析し、CLZ動態パラメーター(CLZトラフ値、norCLZ/CLZ比、またはC/D/kg比)に影響を及ぼすか解析した。結果は表4に示した。P糖タンパク質(Pgp)のホモ接合変異2677G>T/Aは2名(no.3、10)に認められ、ヘテロ接合変異は7名(no.1、2、4、6−9)に認められた。乳がん耐性タンパク質(BCRP)のホモ接合変異421C>Aは2名(no.6、7)に認められ、ヘテロ接合変異は3名(no.8−10)に認められた。その他の患者は、BCRPの発現や機能に変化を引き起こさないWTまたは34G>Aであった。OATP1B1の*1a/*1a、*1a/*1b、*1b/*1b、*1b/*15、および*15/*15を有する患者数は、それぞれ1名(no.3)、2名(no.1、8)、2名(no.5、10)、3名(no.2、6、9)、および2名(no.4、7)であった。OATP1B3のホモ接合変異334T>Gおよび699G>Aは4名(no.3、5、8、10)に認められ、ヘテロ接合変異は3名(no.1、6、9)に認められた。No.3、7、8の症例は複数のOATP2B1変異を有していた。OATP2B1の*3ホモ接合変異、*3ヘテロ接合変異、935G>Aホモ接合変異、935G>Aヘテロ接合変異、601G>Aヘテロ接合変異、および76_84delを有する患者数は、それぞれ1名(no.3)、4名(no.4、7、8、10)、1名(no.3)、4名(no.2、6、7、8)、1名(no.7)、および1名(no.7)であった。OAT3のヘテロ接合変異913A>Tは1名(no.1)に認められた。また、全患者がOATP4C1のWTであった。62norCLZ/CLZ比、またはC/D/kg比)に影響を及ぼすか解析した。CYP2C19およびCYP2D6の表現型は、アレルは活性スコア(AS)に基づき、低活性型(PM)、中活性型(IM)、または通常活性型(EM)と示した。結果は表3に示した。CYP1A2の*1A/*1A、*1A/*1F、*1F/*1Fの患者数は、それぞれ2名(no.7、10)、5名(no.1、2、5、6、8)、および3名(no.3、4、9)であった。CYP2C19のPMは1名(no.2)、IMは4名(no.1、2、6、10)であった。CYP2D6のIMは2名(no.8、9)であった。3名でCYP3A4の*1/*1G変異(no.4、7、10)が認められた。CYP3A5の*1/*3および*3/*3を持つ患者数は、それぞれ2名(no.7、10)および8名(no.1−6、8、9)であった。1名(no.1)にフラビン含有モノオキシゲナーゼ(FMO)3の769G>Aホモ接合変異が認められ、3名(no.4、6、10)にFMO3の472G>A、769G>A、923A>Gのヘテロ接合変異が認められた。CYP2C9については全患者が野生型(WT)であった。 CYP2D6のコピー数解析の結果、2名(no.8、9)は1コピー、8名(no.1−7、10)は2コピーであることが明らかとなった(図1)。TRS患者における薬物トランスポーター遺伝子型の解析 薬物代謝酵素と同様に、薬物トランスポーターの主要なSNP(ミスセンス変異または欠失変異)
元のページ ../index.html#76