N-(2-hydroxyethyl)piperazine-N'-2-ethanesulfonic はp < 0.05とした。結 果返し、再現性を確認した。また、化合物はジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解したが、細胞への毒性を回避するために、最終的なDMSO濃度は0.5%未満とした。分子ドッキング計算 AutoDock Vina 1.2.5プログラムを使用して、既知のOATP1B1の構造11,12)に対して、CLZおよびシクロスポリンAの分子ドッキング計算を実施した。リガンド(CLZとシクロスポリンA)およびトランスポーターの複数のコンフォメーションを準備し、アンサンブルドッキングアプローチに従って、fkcombuおよびghecomプログラムを用いて可能性のあるすべての組み合わせについて分子ドッキング計算を行った。リガンド−トランスポーターコンフォメーションペアおよびランダムシードから生成されたすべての結合ポーズは、リガンド原子の二乗平均平方根偏差(RMSD)2.0 Åを閾値として、シングルリンククラスター法を用いてクラスタリングした。統計解析 データは平均値±標準誤差(S.E.)として示した。2群間の差異は、非対応のStudentのt検定を使用して有意性を検定した。3群以上の統計的比較解析の際は、1元配置分散分析(ANOVA)を実施し、その後にTukey検定を行った。統計解析は、JMP Pro 17ソフトウェア(SAS Institute Inc., Cary, NC, USA)を用いて実施した。統計学的有意水準TRS患者におけるCLZおよびnorCLZの血中濃度の定量 CLZおよびnorCLZの血中濃度は、当研究室で確立した方法を用いて定量した10)。CLZおよびnorCLZ血中濃度とCLZ曝露・代謝に関するパラメーターは表2に示した。患者4名(no.2、4、5、7)60細胞培養 OATP1B1、OATP1B3、または空ベクターを導入したヒト胎児腎由来細胞(HEK293細胞)は、当研究室で樹立したものを使用した。購入したベクターを使用し、OATP2B1を安定的に発現するHEK293細胞株を樹立した。樹立の際は、G418でセレクションを行い、OATP2B1を発現するクローン細胞を選択した。 OATP1B1/HEK293細胞、OATP1B3/HEK293細胞、OATP2B1/HEK293細胞、およびmock細胞は、10%牛胎児血清(FBS)(Gibco、Thermo Fisher Scientific Inc.)とG418(0.5 mg/mL; Nacalai Tesque, Inc.、Kyoto、Japan)を添加したDulbecco’s modified Eagle’s mediumを用いて、37 ℃、5% CO2および95%加湿空気下で維持培養した。取り込み実験 CLZの取り込み実験には、24ウェルプレートに4.0 × 105細胞/ウェルの密度で播種し培養した単層細胞を用いた。取り込み実験の24時間前に5 mM酪酸ナトリウムを含む培地に置換した。取り込み実験の際には、Krebs-Henseleit(KH)バッファー(118 mM NaCl、23.8 mM NaHCO3、4.83 mM KCl、0.96 mM KH2PO4、1.20 mM MgSO4、12.5 mM acid、5.0 mM D-glucose、1.53 mM CaCl2; pH 7.4)で細胞を1回洗浄し、その後、KHバッファーでプレインキュベーションした。取り込み反応は、CLZ(±トランスポーター阻害剤)を含有するKHバッファーを細胞に添加することで開始した。指定した時間後に反応液を取り除き、氷冷したKHバッファーを細胞に添加することで取り込み反応を停止した。さらに続けて、細胞を氷冷したKHバッファーで2回洗浄した。CLZの細胞内濃度は液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析(LC/MS/MS)法により測定した10)。取り込み量は、細胞内に取り込まれたCLZ量をBradford法で定量した細胞タンパク質量で除した値として示した。実験は、3回(各回n = 3)の独立した実験を繰り
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