Cmax cutoffCmax cutoffa3/b3/0000 )Lmgn(noitartnecnoC)Lmgn(noitartnecnoCTIAFT criteriaTIAFT criteriaStandard Infusion Rate2.41.81.20.62040Time (hours)Reduced Infusion Rate2.41.81.20.620GA25GA30GA35GA40Therapeutic rangeGA25 5-95th percentileGA30 5-95th percentileGA35 5-95th percentileGA40 5-95th percentile60801006040Time (hours)80100図4 標準および代替レジメン投与時のPBPKシミュレーション(A)標準的なフェンタニル投与レジメン(2 μg/kgの負荷投与後、1 μg/kg/hを40時間かけて持続点滴)。(B)代替レジメン (2 μg/kg の負荷投与後、0.85 μg/kg/hを40時間かけて持続点滴)。青色の塗りつぶし部分は、フェンタニルの目標濃度域(0.6–1.4 ng/mL)を示す。着色した線は、各GA分類におけるフェンタニルの平均予測濃度と5–95パーセンタイル予測範囲を示す。黒の点線は、日本人の新生児集団から算出された最高濃度(Cmax)のカットオフ値を示す。黒の実線は、国際法薬毒物学会(The International Association of Forensic Toxicologists:TIAFT)の提唱する閾値を示す17)。新生児におけるフェンタニルの有害反応と薬物動態の評価:生理学的薬物動態モデリング&シミュレーションによるアプローチアルキル化であり、不活性代謝物のノルフェンタニルが形成される6)。また、未変化のフェンタニルの約10%が腎臓から排泄される6)。本研究で推定された代謝経路の割合は既存の文献と一致している。特に、本研究では、フェンタニルの排泄の31.6%を占めるヒト肝ミクロソーム(Human Liver Microsomes:HLM)による不特定の肝代謝経路の寄与が大きいことを明らかにしており、既報でもフェンタニルの消失の 60–70%が不特定のノルフェンタニル代謝外経路を介して起こることを示している18)。本研究における実症例のシミュレーションにおいてもHLMによる非特異的代謝の肝固有CLを適合させたPEモデルがオリジナルモデルと比較して高い予測精度を示した。この不特定の肝代謝経路はGAが小さい新生児ほど寄与が大きくなり、CYPの寄与は小さくなることが示されたため、GAが小さい新生児集団におけるPKの予測には肝代謝経路の特定が重要となる。推定PKパラメーターとADR発現との関連 本研究対象患者のADRは投与開始直後に発現することが多く、Cincidenceなどの発現時点のPKパラメーターは非発現群と比較して顕著に小さい値を示したが、CDrのみ発現群で有意に高い値を示した。CDrは見かけのCLtの逆数を示し、CLtが小さい患者は体重あたりで同一の投与量を投与した場合に血清中濃度が高くなりやすいため、有害反応を起こしやすい可能性がある。免疫抑制薬、抗精神27
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