ELISpotアッセイ 患者由来の腫瘍細胞と腫瘍浸潤リンパ球(TIL)は、大腸がん患者の新鮮手術組織から単離した。TILは2週間培養した後、CELLBANKERにて使用まで液体窒素で保存した。患者由来の腫瘍細胞とTILを共培養する1日前に、凍結保存したTILを解凍し、5%ヒトAB型血清と200 IU/mL IL-2を添加したAIM-V/RPMI1640培地で37 ℃一晩培養した。IFNγ のELISpot assayは、Human IFNγ ELISpotPRO kit (MABTECH)を用いて、プロトコールに従って実施した。簡単には、T細胞(1×105/ウェル)を96ウェルプレートに播種し、同一患者の各腫瘍細胞(1×105/ウェル)、または陽性コントロールとしてPMA(50 ng/mL)/イオノマイシン(1μg/mL)と共にインキュベートした。24時間培養後、IFNγスポットを捕捉し、自動ELISpotリーダーのImmunoSPOT S6(Cellular Technology Ltd.)で解析した。In vivoマウス実験 すべてのマウス試験は、がん研究会の動物実験委員会が承認したプロトコールに従って実施した。50μLのHBSS中にMC38細胞(1×106)を6週齢のC57BL/6雌マウス(Charles River Laboratories)の背部皮下に移植した。コントロールIgG(Bio X Cell)および抗PD-L1抗体(Bio X Cell)、または抗CTLA4抗体(Bio X Cell)を週2回腹腔内投与した。 皮下腫瘍は麻酔下でマウスから外科的に切除した。免疫学的記憶を評価するため、50μLのHBSS中に1×106個のMC38細胞を、CR(抗PD-L1抗体治療による完全寛解)マウスまたは外科的に腫瘍切除したマウスのもう一方の背部皮下に注射した。CD4およびCD8発現細胞を枯渇させるため、抗CD4抗体(BioXCell)、抗CD8β抗体(BioXCell)およびIgGアイソタイプ(BioXCell)に対するモノクローナル抗体を、実験終了まで週3回腹腔内投与した。FTY720はCayman Chemical Companyから購入し、DMSOに溶解後、エタノールで希釈がん免疫記憶同系マウスモデルの確立と治療抵抗性機構解析への応用(ver1.3.4d)を用いてアラインメントしたリードを(ver0.6.6)を用いて行った。可視化はMorpheus 遺伝子にマップし、発現量(TPM)等の解析結果得た。TCC-GUIやiDEP等を用いて発現差解析を行い、DAVIDプラットフォーム等を用いて発現差のある遺伝子の機能アノテーションを推定した。TCRレパトアシーケンス 腫瘍組織、所属リンパ節、脾臓、および末梢血単核球(PBMC)から全RNAを精製した。TCRのシーケンスライブラリーは、文献に記載されたように調製し、600サイクルのMiseq Reagent Kit V3(Illumina)を用いてシーケンスした。シーケンスデータの解析は、MixcrとImmunarch Rパッケージonline (https://software.broadinstitute.org/morpheus)を用いた。フローサイトメトリー解析 Gentle Max (Miltenyi Biotec)を用いてマウス腫瘍より1細胞レベルまで単離した。所蔵リンパ節は手作業でリンパ球を単離させた。脾臓とPBMCは、赤血球溶解バッファー(BioLegend)で処理し、100μmのセルストレーナーで濾過して細胞懸濁液を調整した。細胞懸濁液をFixable Viability Dye eFluorTM 780(Thermo Fisher Scientific)で染色した後、1 %BSA含有PBS中、4~10 ℃で約20分間表面マーカーの染色を行った。表面マーカー染色抗体は、1%BSAとmouse FcR Blocking Reagent(Myltenyi)を含む100μLのPBSで希釈した。細胞内染色では、表面マーカーを染色した後に、Foxp3/Transcription Factor Staining Buffer Set(Thermo Fisher Scientific)を用いて細胞を固定し、プロトコールに従って透過処理を行った。細胞数はFlow-Count(IMMUNOTECH S.A.)を用いて測定した。サンプルはFACS MelodyまたはFACS Lyric(BD Biosciences)を用いて解析し、データはFlowJoソフトウェアを用いて解析した。101
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