SO(DSS2%)SO(DSS2%)SO(DSS2%)Control(DSS2%)SO(DSS2%)Contol(DSS2%)Control(DSS2%)Negative controlContol(DSS2%)Negative controlNegative controlNegative controlTTPLGATTPLGADSS+SODSS+(IU/L)50(IU/L)504040303020201010AABB--++00心臓腎臓肝臓脾臓心臓腎臓肝臓脾臓SO図4 炎症時SO投与による他臓器毒性に関する検討DSS: 2% デキストラン硫酸ナトリウム、n=5 each、means ± SD減少していたが,SO投与した群では増加していた。UC炎症部由来マクロファージではSO投与によってオートファゴソームの形成が増加し,オートファジーが誘導されていると考えられた。一方で、非炎症部や大腸癌非癌部のマクロファージではSO投与によるあきらかな変化は認めなかった(図6A)。さらにウェスタンブロッティングにて、LC3-I/Ⅱタンパクの発現変化を評価したところ、UC炎症部のマクロファージでは、CRC非癌部と比較して、LC3-Ⅱの発現が低下しLC3-I発現が上昇しており、炎症部でのオートファジーの低下が示唆された。SO投与して培養したUC炎症部由来マクロファージでは、LC3-Iに対するLC3-Ⅱの割合が上昇しており、低下したオートファジーが一部改善されていることが示唆された。一方で、非炎症部やCRC非癌部ではSO投与による変化94ヒト腸管におけるSO投与による炎症制御効果の検討 UC手術検体から炎症部腸管および非炎症部腸管、コントロールとしてCRC手術検体から非癌部腸管の粘膜を剥離して細断し、酵素処理して細胞を単離、遠心して腸管粘膜固有層細胞を回収し、フローサイトメトリーを行い、死細胞を除去してCD45+ HLADR+ CD14+の細胞をマクロファージとして単離した(図5)。CRC非癌部と比較して、UC炎症部ではマクロファージの比率が高く、単位重量当たりのマクロファージ数も多かった。次にCYTO-IDを使用し、オートファジー誘導の確認を施行した。単離したCD45+ HLADR+ CD14+マクロファージをSO添加群と非添加群に分け、スライドチャンバーに播き、37 ℃で培養し、培養開始24時間後にCYTO-IDで染色したところ、UC炎症部では、CRC非癌部と比較して、緑染細胞が
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