追 記謝 辞CD8陽性T細胞と制御性T細胞のバランスに着眼した新規がん免疫治療戦略への応用我々のデータは、LDHA と MCT1 を標的とすることで、肝内腫瘍の治療における ICB の有効性を強化できることを明確に示している。 結論として、解糖度の高い腫瘍は、グルコースを奪い、PD-1 の発現と Treg 細胞の抑制活性を増強する乳酸を過剰に放出し、これが PD-1 遮断療法の効果が上がらない一因となっている。このようなTreg 細胞特有の代謝チェックポイントを介した乳酸による活発な免疫抑制機構は、がん免疫療法として乳酸に対する分子標的治療法を開発するための新しい窓を開くものである。 本研究は Cancer Cell 誌に発表された 21)。 本研究に携わってくださったすべての患者様とご家族、共同研究者の皆様に感謝申し上げます。著者らに公開すべき利益相反はありません。55
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