利益相反謝 辞小脳性運動失調症における自己免疫異常の解明と治療法の確立に向けたアプローチ 上記の組み入れ基準をすべて満たし、除外基準に一つも該当しない症例 20 例を目標とした。これらを、SARA スコア 10 点で層別化し、登録後の第 1 週、第 3 週に介入する先治療群と、4 週間の前観察期間ののちに 5 週目と 7 週目に介入(ステロイドパルス療法)する後治療群の 2 群に、1:1 で割付けを行う。主要評価項目は、「4 週目時点における、2 群間における SARA スコアのベースラインからの変化量の差」とした。副次評価項目は、試験開始後 4 週目時点における 9HPT の変化量(2 群間の差)、先治療群における、試験治療前 SARA スコアと試験治療開始後の最良の SARA スコアの変化量。後治療群における、前観察期間の SARA スコアの変化量と試験治療開始後の最良の SARA スコアの変化量との差、各群における、試験治療前と試験治療開始後の最良の 9HPT との差、各群における、試験治療前と試験治療開始後(4 週及び 8 週)におけるSARA スコアの差。各群における、試験治療前と試験治療開始後(4 週及び 8 週)における 9HPT の差、各群における、治療前血清抗小脳抗体の抗体価と治療後(4 週及び 8 週)における血清抗小脳抗体の抗体価、とした。登録期間は 2021 年 1 月 4 日〜2027 年 11 月 31 日とした。すでに数例が試験を終了している。今後、さらに患者を組み入れて研究を完遂していきたい。 本研究に関して開示すべき COI はない。 本研究を遂行するにあたり、研究助成を賜りました公益財団法人臨床薬理研究振興財団に深謝申し上げます。血清抗小脳抗体が陽性であると判断する) ・ 同意取得時、杖歩行または自力歩行が可能なもの ・同意取得時、SARA スコアが 5 点以上 ・文書により同意が取得できるもの 除外基準は以下の通りである。 ・ 同意取得時、介入を含む別の研究にすでに参加中のもの ・ 遺伝子診断によって遺伝性脊髄小脳変性と確定診断されているもの、または遺伝性が強く疑われるもの ・ アルコール依存症や薬物乱用の既往を有するもの ・ 同意取得時、ふらつきや小脳性運動失調症を起こしやすい薬剤を使用しているもの(抗てんかん薬、ベンゾジアゼピン系睡眠薬など) ・同意取得時、精神障害を有するもの ・胃潰瘍の既往あるいは治療中のもの ・ 同意取得時、未治療あるいはコントロール不良の糖尿病があるもの ・ 同意取得時、高度の肝機能・腎機能障害を有するもの ・ 同意取得時、妊娠している方や妊娠を希望している方 ・ 同意取得時、高度の認知症があるもの(MMSE ≦ 15) ・ 同意取得時、ステロイドや免疫抑制剤を内服しているもの ・ 同意取得時、中止の不可能な抗血小板薬や抗凝固薬を内服しているもの ・ 同意取得時、ステロイドによって悪化する可能性のある感染症に罹患しているもの ・ その他、研究責任者・分担者が不適切であると判断するもの159
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