642050 )g/gn)g/gn1(β-FGTたし離遊りよに重荷りよ織組骨軟1(β-FGT型性活たし離遊りよに重荷りよ織組骨軟考 察107.52.5対照軟骨(6)(n)図 7 軟骨組織から荷重により遊離した TGF-β1 の定量軟骨組織から荷重により遊離したTGF-β1。OA軟骨からは変性部、非変性部とも対照軟骨に比して有意に多量のTGF-β1が遊離した。平 均±S D 、**p<0.01(vs 対照軟骨)、Scheffeの多重比較検定。文献3より引用、改変。非変性部(19)変性部(20)OA軟骨対照軟骨(6)非変性部(9)(n)変性部(11)OA軟骨図 6 軟骨組織から荷重により遊離した活性型 TGF-βの定量軟骨組織から荷重により遊離した活性型のTGF-β。変性部のOA軟骨からは対照軟骨に比して有意に多量の活性型TGF-βが遊離した。平 均±S D 、**p<0.01(vs 対照軟骨)、Scheffeの多重比較検定。文献3より引用、改変。検討した。まずはじめに行ったのが、関節液と血漿中の uPA の濃度の比較である。関節液には滑膜を通過してきた血漿中のタンパクと滑膜や軟骨で産生されたタンパクがともに存在する。血漿中のタンパクについては関節液中に移動するために血管壁や滑膜を透過する必要があるため、関節液中の濃度は血漿中の数分の 1 程度となることが知られている 4)。本研究による計測の結果、OA 関節の関節液中の uPA の濃度は血漿中の濃度より高く、関節内における uPA の産生が確認される結果となった。 このため本研究では次いで滑膜において uPA が産生される機序を探った。著者が着目したのは軟骨から遊離する因子である。軟骨から遊離する因子を解析する際はその因子をどのような方法で採取するかが問題となる。本研究では実際の関節内の状態を考慮し、軟骨に生理的なレベルの荷重を繰り返し加えて軟骨から遊離した因子を回収して解析を行うこととした。軟骨は重量比にして 65 ~ 80%の水分を含む。軟骨に荷重が加わることで軟骨組織内の水分は組織の外へと押し出されるが、荷重が減じることによって水分はふたたび組織内に戻る 5)。OA 関節においては軟骨組織からこのような荷重88非変性部からはこれより少ないもののおよそ 1.8 ngの活性型の TGF-βが遊離するという結果が得られた(図 6)。荷重によって遊離した TGF-β1、β2、β3 のタンパク量の計測 つぎに対照軟骨と OA 軟骨変性部、非変性部から荷重によって遊離した TGF-β1、β2、β3 のタンパク量を計測した。その結果、TGF-β1 は対照軟骨からはごくわずかしか遊離しなかったのに対し、OA軟骨変性部、非変性部からはいずれも湿重量 1 gあたりおよそ4 ngのTGF-β1が遊離していた(図7)。一方、TGF-β2、β3 については対照軟骨、OA 軟骨変性部、非変性部ともほぼすべての検体について遊離量は計測限界以下であり、これらのタンパクについては OA 関節において軟骨から生理的に意味のある量で遊離することはないと考えられた。荷重負荷により軟骨から遊離したタンパクの意義 本研究では滑膜病変が強い膝 OA の症例において関節液中で uPA の濃度が上昇する機序について
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