臨床薬理の進歩 No.43
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266253113217117表1 患者背景性別 男 女在胎週数 ≧37 週 <37 週治療開始年齢 平均(SD) 35-90 日 <90 日乳児血管腫の発生部位 頭皮 背中 上肢 下肢 陰部臨床症状 表面型 膨隆型潰瘍 あり なし人数 (n=8)91.8 (39.7)従って撮影した。すべての写真の明るさを調整するために、画像補正用カラーチャート「Casmatch」(株式会社ベア・メディック、東京)を腫瘍の横に置いた。有効性評価の画像解析には、歯科領域の診断・評価法であるCasmatchを用いた9,10)。写真は、乳児血管腫の被験者識別コード、カラーチャートを中心に、各血管腫について少なくとも2回撮影した。写真から血管腫の面積、長径、色差を求めるために、画像解析を行った。まず、Adobe Photoshop CC(Adobe Corporation、 San Jose、 CA、 USA)とImageJ(National Institutes of Health、 Bethesda、 MD、 USA)を用いて、Casmatchによる画像の色調補正とサイズ補正を行った。次に、対象となる血管腫を囲み、その面積、長径、赤、緑、青(RGB)の色相を測定した。血管腫の部分と正常皮膚の境界は、3名の評価者が決定した。さらに、血管腫を均等に囲むように正常皮膚の4点を選び、RGBを測定し、4点の平均値を算出した。血管腫の部分と正常皮膚のRGBの色差(dE*2000)を算出した。 安全性は、有害事象(インフォームド・コンセントを得た時点から試験終了までの間に生じた体調の変化)、臨床検査(血糖、血漿中プロプラノロール濃度)、身体検査、バイタルサインと発育発達の評価、心電図の解析によって評価した。プロプラノロールの血漿中濃度は、液体クロマトグラフィーとタンデム型質量分析装置を用いて測定した。アウトカム評価 主要評価項目および副次評価項目は、中央評価に基づく治療効果(対象となる血管腫の完全またはほぼ完全な治癒)のベースラインとの比較を、それぞれ24週目および12週目に行った。副次評価項目は、12週目および24週目における対象乳児血管腫の面積、長径、および色調の変化とした。検出力の算出 サンプルサイズは、第Ⅱ相試験のminimax法を用いて算出した11)。閾値有効率が0.12、期待有効率が0.6、α誤差が0.05、検出力が0.8の場合、サンプルサイズは6となる。第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験におけるプラセボ群の有効率(95%信頼区間(CI))が3.6%(0.44-12.53)であった先行研究7)から、閾値有効率の推定値を12%とした。脱落およびデータ棄却の発生率を25%と仮定すると、8名が必要であった。有効性の評価では、プロプラノロールクリームは、24週目の有効性の95%CIの下限が12%以上であれば有効とした。統計解析 計画されたすべての有効性および安全性解析において、すべての解析セットまたは試験治療を受けたすべての研究対象者を主要解析セットとした。すべての統計結果は記述的に行った(質的変数:数、割合、および95%CI、連続データ:数、平均、および標準偏差)。統計的検定は行わなかった。3535

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