ll43210ll........0240245303520251015000)euavp(01go-)euavp(01go--4-2-4-2log2Fold Changelog2Fold Changelower in relapselower in relapsehigher in relapsePPM1Dhigher in relapsePPM1DB-ALL結 果T-ALL考 察図 2 再発 ALL 患者の初発時検体と再発時検体を用いた DESeq2 を用いた 2 群間比較から得た Volcano plot左図がB細胞性ALL、右図がT細胞性ALLの結果。X軸は Fold changeで、右に行くほど再発時検体で発現量が大きいことになる。 Y軸はp値で、上に行くほどp値が低いことになる。されることが判明した(図 3)。さらに、B 細胞性ALL 細胞株(RCH 細胞)に対する PPM1D 阻害剤併用下の DNA 損傷効果の増強は、VCR においても確認することができた(図 4)。 上述のような、ALL 細胞に対する PPM1D 阻害剤による各種化学療法剤の DNA 損傷効果の増強が、殺細胞効果に繋がるかどうかを検証するために、2 種類の B 細胞性 ALL 細胞株(REH、RCH 細胞)を用いて in vitro 細胞生存アッセイを行った。両方の細胞株の実験において、PPM1D 阻害剤が MAF、VCR、6-MP、DNR、AraC の殺細胞効果を増強することを確認することができた(図 5)。 最後に、PPM1D 阻害剤による各種化学療法剤の殺細胞効果増強を臨床検体で確認するために、PDXs の ALL 細胞を用いて ex vivo 細胞生存アッセイを行った。3 種類の PDXs(B 細胞性 ALL 1 種、T 細胞性 ALL 2 種)の実験において、PPM1D 阻害剤が 6-MP、AraC、VCR、DNR、MAF の殺細胞効果を増強することを確認することができた(図 6)。 PPM1D は Wip1(wild-type p53 induced phosphatase 1)とも呼ばれ、p53 依存的に誘導20 PPM1D の遺伝子増幅ならびに過剰発現が、神経芽腫、乳がん、急性骨髄性白血病 7)等の多くのがん細胞において検出されることから、以前より PPM1Dは tumorigenesis と強い相関があると考えられてきた。しかし、ALL の病態や治療反応性におけるPPM1D の役割についての報告はほとんどない。 今回我々は、上述のような ALL 細胞株を用いたスクリーニングで見出した PPM1D という分子が、再発 ALL においてどのような役割を果たすのか検証することにした。最初に、再発 ALL 患者の初発時および再発時検体の発現変動遺伝子を比較したところ、統計学的には有意ではなかったが、PPM1D遺伝子の発現が初発時検体に較べて再発時検体で高値を示す傾向を認めた(図 2)。次に、ALL 細胞に対する PPM1D 阻害剤と各種化学療法剤の併用治療における治療効果を分子学的に評価するために、B 細胞性 ALL 細胞株(RCH 細胞)を MAF単独、GSK2830371(PPM1D 阻害剤)単独、または MAF + GSK2830371 の 3 通りの方法で処理し、ウェスタンブロッティングで DNA 損傷効果を示すγH2AX の発現を評価したところ、PPM1D 阻害剤併用下では、MAF による DNA 損傷効果が増強
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