臨床薬理の進歩 No.43
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P(01goL-P(01goL-040202-04-A) .0B)64200C)642022%631( 2tnenopmoC8Log 2 (Fold Change)8Log 2 (Fold Change)結  果図1 BCRP阻害剤lapatinibを経口投与したマウスの血漿サンプルを用いたBCRP基質スクリーニング(A)2週間きな粉を混餌投与した野生型マウスにvehicleまたはlapatinib (30、90 mg/kg)を経口投与後の血漿サンプルのアンターゲットメタボロミクス解析で得られたピーク強度のPLS-DAスコアプロット。検出された全てのピーク(B)またはall-ion fragmentation解析後にneutral loss 79.96 ± 0.01 Daを有したピーク(C)のボルケーノプロット。赤丸は、lapatinib高投与群で有意(p < 0.05)かつ2倍以上に強度が高くなったイオンを、黒丸はその他の検出されたイオンを示す(B、C)。で3時間の超遠心の沈殿画分を膜小胞画分として採取した。輸送実験は、15 µLの反応バッファー(250 mM sucrose、10 mM Tris-HCl、10 mM MgCl2、10 mM creatinine phosphate、100 µg/mL creatinine kinase、pH 7.4)を4 mM ATPまたはAMP存在下で、被検化合物(DSまたはES(3 µM)、LY(10 µM))と37 ℃5分間プレインキュベーションした。反応バッファーを、膜小胞懸濁液(5 µg protein)と各種濃度のBCRP阻害剤(Ko143、lapatinib、febuxostat)と混合して、反応を開始した。37 ℃5分間の反応後、氷冷した50 µLの反応停止バッファー(250 mM sucrose、100 mM NaCl、10 mM Tris-HCl、pH 7.4)と混合後、Sephadex G-50 Fine (Cytiva、Marlborough、MA)をパックしたスピンカラムにアプライし、760×gで2分間遠心し、溶出液を回収した。溶出液中のLYは、マルチモードプレートリーダーで、DSおよびESは、LC-MS/MSで測定した。LC-MS/MSによる測定 血漿サンプルは、12.5倍容量のメタノールと混合後、26,418×gで2分間遠心した上清を、LCMS-8040(島津製作所、京都)にインジェクションして測定した。測定は、負イオンモードのエレクトロスプレーイオン化法によるMRMモード(sulfasalazine: 397.0>197.1、DS: 331.1>253.0、ES: 321.2>241.1)で行った。統計解析 統計解析は、Studentのt検定、一元配置分散分析とDunnett法、二元配置分散分析とTukey-Kramer法をGraphPad Prism 7(GraphPad Software、San Diego、CA)を用いて実施した。BCRP阻害剤を投与後のマウス血漿におけるBCRP生体内基質の探索 マウス血漿サンプルのアンターゲットメタボロミクス測定の結果、1,272個のピークが検出され、これらの部分的最小二乗判別分析(PLS-DA)では、vehicle、lapatinib低投与量(30 mg/kg)と高投与量(90 mg/kg)の3群は良好に分離された(図1A)。このうちvehicleとlapatinib高投与量群に着目すると、135個のピークはlapatinib高投与群で有意(p < 0.05)かつ2倍以上に強度が高くなった(図1B)。一方、これらのイオンのMSスペクトルの多くは、M+2の同位体ピークを有しており、これは塩素原子の同位体パターン(35Cl:37Cl = 3:1)と対応した。Lapatinibは分子内に塩素原子を有し、これらの着目したイオンの多くは、lapatinibまたはその代謝物に由来するparentまたはfragmentイオンであるVehicleLapatinib (30 mg/kg)Lapatinib (90 mg/kg)2015040-20Component 1 (27 %)-4-20Lapatinib (90 mg/kg) / Vehicle-4-2046Lapatinib (90 mg/kg) / Vehicle46LapatinibSulfasalazineDS

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