臨床薬理の進歩 No.43
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( 0)% lDAC foecneaverPp-trend5040302010p-trend = 0.26T1T2All FHAll FHmonogenic FHmutation-negative CDFHControlsCAD(%)26.625.8T3T1T2T125.828.126.94.3p-trend = 0.1828.128.823.4monogenic FH28.126.921.7LDL-CT226.628.821.75.2T3T1T2PRStertilemutation-negative CDFHp-trend = 0.41TERTILE19.44.35.2T3T1T2T323.428.119.43.60.260.180.410.79p-trend = 0.79Controls3.6T3考  察図4 PRSLDL-C 3分位別の冠動脈疾患トレンド検定PRSLDL-Cの3分位に分割し、冠動脈疾患罹患のトレンド検定を行った。に関連した(オッズ比3.0、95%CI:1.8-5.2、p = 4.6×10-5)。PRSLDL-Cの分布 図2は各群における PRSLDL-Cのヒストグラムを示す。どの群においても正規分布を示し、PRSLDL-CはLDLコレステロールの変動の1.64%を説明する因子であった。PRSLDL-Cの群間比較(LDLコレステロール) 表3はPRSLDL-Cの群間比較を示す。志賀町コホート群(Controls)と比較し、FH群全体では、PRSLDL-Cは有意に高値であった(0.156 vs 0.0723; p = 5.4×10-9)。また、その傾向は、FH変異陽性群(monogenic FH)(0.120; p = 0.011)よりも、変異陰性FH群(mutation-negative FH)で顕著であった(0.199; p = 5.1×10-9)。また、直接比較においても、変異陰性FH群(mutation-negative FH)のPRSLDL-CはFH変異陽性群(monogenic FH)と比較し有意に高値であった(0.199 vs 0.120; p = 0.024)。 図3は、各群をPRSLDL-Cの3分位別に分割し、LDLコレステロール値のトレンド検定を示す。FH群全体、FH変異陽性群(monogenic FH)、変異陰性FH群(mutation-negative FH)においては、LDLコレステロール値への影響のトレンドは確認されなかったが、志賀町コホート群(Controls)において、有意なトレンドが確認された(p-trend = 3.6×10-4)。PRSLDL-Cの群間比較(冠動脈疾患) 図4は各群のPRSLDL-C 3分位別の冠動脈疾患有病率を示す。各群ともにPRSLDL-Cと冠動脈疾患有病率に有意な関連は認められなかった。 本研究では金沢大学FHコホートおよび金沢大学志賀町コホートを用いて、冠動脈疾患の最重要なサロゲートマーカーであるLDLコレステロールにおける多因子リスクスコア(PRSLDL-C)を算出し、FH病原性変異との関連を含めたインパクトを検証した。FHとしての希少有害変異が陰性であった群においてPRSLDL-Cが極端に高値であり、このような121

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