臨床薬理の進歩 No.43
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In-Person Screening SessionConsent,MRI scan,Blood testUrine drug test(Week)-12 to -1RandomizationTest Day 1PET scan,Neurocognitivemeasurements,Urine drug test図1 研究フローチャート2-Week Treatment PeriodIstradefylline 40 mg/day (n=20)Placebo (n=20)012Test Day 2PET scan,Neurocognitivemeasurements,Urine drug testングセンターに来所の上、研究についての説明をうけ、説明後、文書による同意を確認した上で、神経学的検査・精神疾患簡易構造化面接(M.I.N.I.)・血液検査・頭部MRI検査・呼気中の一酸化炭素濃度測定(新型コロナウイルス感染症の流行に伴い途中から除外)を含むスクリーニングが行われた。研究対象者は平均年齢を合致させ、イストラデフィリン群とプラセボ群に割り付けられた(図1)。 研究対象者は、2回目来所の際、基準となるPETスキャンおよび神経心理検査(バラット衝動性尺度(BIS-11)・感情制御困難尺度(DERS)・トロント無感情症尺度(TAS-20)・エップワーズ眠気尺度)が行われた後、イストラデフィリン(40 mg)もしくはプラセボを2週間内服(被験者の都合により最大3週間まで延長可能)した。内服期間中は内服アドヒアランスおよび副作用の確認のため、研究チームからメールなどの手段を通じて、毎日連絡をうけた。また、期間中はカフェイン摂取に軽度の制限(コーヒー・紅茶・緑茶は1日2杯まで、『レッドブル』や『モンスターエナジー』などの所謂エナジードリンクは1日1杯まで)をかけた。 2週間の投与期間の後の、3回目の来所時に2回目の来所時と同様のPETスキャン・神経心理検査を行った。さらに、2回目のPETスキャンの1週間後に電話連絡で有害事象を確認した。薬剤 実薬であるイストラデフィリン(ノウリアスト® 20 mg錠、協和キリン株式会社)およびプラセボ薬(サティスフェイク03、株式会社メトグリーン)を色付きのカプセル(カプスゲルDBcapsサイズAA(Lonza、Basel、Switzerland))に入れることで、盲検性を保つよう努めた。実薬および偽薬の入ったカプセルの重量差は、約0.1 g以下となるように乳糖をいれて調整した。副作用として出現頻度が比較的高い不眠の可能性を低減させるため、被験者は薬剤を毎朝6時から8時までの間に服用するよう指示した。MRIスキャン Siemens MAGNETOM Verio 3T (Siemens Healthineers、Erlangen、Germany) を使用してMRI撮像を行った。得られたT1強調画像データは、頭蓋内病変の除外とPETデータ解析に利用した。撮像条件は、TR = 1900 ms、TE = 4.38 ms、flip angle = 15、field of view = 250×250×165、165 slices、thickness = 1 mmと設定した。MRIで得られた画像データは、スクリーニング時の頭蓋内病変の除外の他、PETスキャンデータの解析(後述)にも使用した。PETスキャン Siemens True Point Biograph 16(Siemens Healthineers、Erlangen、Germany)を用いてPET撮像を行った。当該機種のもつ空間分解能の指標、full-width at half-maximum(FWHM)は4.1 mmで、有効視野を162 mmと設定した。減衰補正のための低線量CTスキャンの後、D2受容体結合能の測定に広く用いられており、日本アイソトープ協会ポジトロン核医学利用専門委員会が成熟薬剤として認定しているPETトレーサー、[11C]raclopride(10±1 mCi)を肘正中皮静脈から静注するのと同時に3Dモードで60分間のダイナミックスキャンを111111

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