臨床薬理の進歩 No.42
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結  果試験適格性の評価, n=70通常治療 (TAU) 群,n=26解析対象者, n=26脱落n=2解析対象者, n=24ランダム化, n=52オープンラベルプラセボ + 通常治療 (OLP+TAU) 群,図1 フローチャート以下の理由により除外, n=18• 下肢放散痛, (n=5)• 自己免疫性疾患, (n=2)• 脆弱性骨折の既往, (n=2)• ステロイド使用, (n=2)• 脊柱側弯症または後弯症, (n=4)• T-score < 2.5 on DEXA, (n=2)• 認知機能障害疑い, (n=1) n=26解析対象者, n=26解析対象者, n=243週一次エンドポイント脱落n=212週二次エンドポイントにて比較した。データは、SPSS Ver. 25.0(Chicago、IL、USA)を用いて分析し、いずれもp<0.05を統計学的に有意であると判断した。被験者のフロー 2018年8月から2020年3月までの間に、慢性腰痛患者70例が当初治験責任医師に紹介され、18例が参加資格基準により除外された(図1)。図1は参加者処分のフローチャートである。合計52例の慢性腰痛患者がTAU群またはOLP+TAU群に無作為に割り付けられた。参加者全員(n=52)が3週の追跡調査を完了し一次エンドポイントの評価に取り込まれた。52例の患者のうち、TAU群では2例の被験者が個人的な理由で3か月時の追跡調査に参加しなかったため、OLP+TAU群では2例の患者から3週目以降、OLPの内服を中止したいとの申し出があったため、解析から除外した。残りの48例の患者(92.3%;各群24例)が二次エンドポイント解析の対象となった。 被験者全体では52例中32例(61.5%)が女性で、平均年齢 ±SDは66.8±13.4歳であった。ベースライン時のRMDQスコア、NRSスコア、TUG時間の平均値 ±SDは、それぞれ10.1±3.8、5.4±1.7、8.8±2.2であった(n=52)。初診時、両群間の変数に統計学的有意差はみられなかった(表1)。アウトカム評価 図2は、一次エンドポイント(Week 3)における治療群別のRMDQスコア、NRSスコア、TUG時間の初診時からの変化を示したものである。3週目のRMDQスコア(p=0.40)、NRSスコア(p=0.19)、TUG時間(p=0.98)の変化に統計学的有意な群間差は認められなかった。 二次エンドポイント(Week 12)までの各群の治療経過を反復二元配置分散分析で解析すると、RMDQスコア、NRSスコア、TUG時間それぞれが有意な時間経過効果(F=20.43、p<0.01;F=6.33、p<0.01;およびF=12.88、p<0.01)を示したが、いず66

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