臨床薬理の進歩 No.42
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的意義について検証した。本研究の参加施設は、京都府立医科大学附属病院の他、国内13施設(新潟大学医歯学総合病院、長崎大学病院、京都第一赤十字病院、京都第二赤十字病院、市立大津市民病院、宇治徳洲会病院、市立福知山市民病院、金沢大学附属病院、がん・感染症センター都立駒込病院、大阪国際がんセンター、静岡県立静岡がんセンター、順天堂大学医学部附属順天堂医院、藤田医科大学病院)である。 各施設の院内倫理審査にて本研究実施の承認を得た後、本試験への参加の同意が2019年12月17日までに得られ、EGFR阻害薬オシメルチニブ治療を開始予定の肺がん患者92症例の登録を行った。各々の患者の治療開始前の腫瘍検体から作製したパラフィン包埋切片標本を収集し、腫瘍組織内の図4 治療抵抗性細胞(DT細胞)におけるEGFR阻害薬の治療効果各n=5、Mean ± SD.AXL蛋白発現を免疫染色法にて、EGFR活性型遺伝子変異検査はPCR法を用いて評価し、患者背景(年齢、性別、喫煙歴、組織型、EGFR遺伝子変異別)や治療効果(最良総合効果)との相関性について解析を行った。統計解析 統計解析はGraphPad Prism Ver. 6.0 (GraphPad Software, Inc)にて行った。AXL 発現量とEGFR-TKI 感受性についての群間比較にはMann-Whitney U testを用いた。マウス腫瘍モデルの群間比較にはTukey-Kramer methodを用いた。 腫瘍内AXL発現の群間比較にはUnpaired Student’s t testを用いた。有意水準はp=0.05 と設定した。96

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