臨床薬理の進歩 No.41
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1例 人工妊娠中絶3例 不適格症例*45例タダラフィル治療群1例 参加辞退44例安全性評価対象40例二次解析対象89例 登録44例従来型治療群1例 参加辞退43例安全性評価対象4例 子宮内胎児死亡39例二次解析対象結  果する群とに分けた。妊娠13日目(ヒトの妊娠中期に相当)に、L-NAMEを投与する群は、L-NAMEのみを経口投与する群(L-NAME投与群)と、L-NAME溶液に0.08 mg/mLタダラフィルを溶解し経口投与する群(L-NAME+タダラフィル投与群)とに分けた。コントロール群、L-NAME投与群、L-NAME+タダラフィル投与群の3群間で各評価項目について検討した。 なお、妊娠中の胎仔・胎盤の評価をする群と出生仔の評価をする群が必要であったため、上記プロトコールにおいて、妊娠17日目で犠牲剖検する母獣群と自然分娩させる母獣群を設定し、産仔は生後15日目、30日目で犠牲剖検した。3群の生後の成育環境(食餌、光環境等)はすべての群で同一とした。2)評価項目 妊娠13日目、16日目に母獣の収縮期血圧と尿蛋白を評価した。妊娠17日目(ヒトの妊娠後期に相当)に犠牲剖検を行い、胎仔重量、胎盤重量の測定ならびに胎仔脳、胎盤を採取した。胎盤については、低酸素状態の評価目的にHIF-1α、HIF-2αの免疫組織染色を行い、評価した。また胎盤での血管拡張作用の検討については、α-smooth muscle actin(SMA)の免疫組織染色を行い、胎仔毛細血管と母獣血管洞を識別し検討した。 タダラフィルが出生仔の脳神経発達に与える影響の検討のため、生後15日(ヒトの幼児期に相当)、ならびに生後30日(ヒトの学童期に相当)に犠牲胎児発育不全に対するタダラフィル投与による新規治療法の確立図1 登録症例内訳剖検を行い、脳を採取した。 胎仔脳の組織学的評価は、低酸素状態の評価目的に、hypoxia-inducible factor(HIF)-2αの免疫組織染色を行い、大脳白質、歯状回、アンモン角での発現を評価した。出生仔脳組織学的評価は、髄鞘化の指標として、myelin basic protein(MBP)、シナプス形成の指標としてsynaptophysin、脳障害による炎症性変化の指標としてglial fibrillary acidic protein(GFAP)について蛍光免疫組織染色を行った。MBPは帯状回、synaptophysinは海馬、GFAPは脳梁での発現を評価し検討した。3)統計解析 免疫組織染色によるHIF-1α、HIF-2αは陽性細胞を視野当たりの陽性細胞数をカウントし評価した。蛍光免疫組織染色はImage Jを用いて評価した。統計処理にはGraphPad Prism6(GraphPad Inc.)を用い、P<0.05の場合に統計学的有意差ありと判断した。臨床研究 2016年9月より「FGRに対するタダラフィル母体経口投与の有効性・安全性に関する臨床研究 第Ⅱ相多施設共同研究(TADAFERⅡ)」を開始した15)。本試験進行中の2018年2月、英国のSTRIDERグループから早発型の重症FGRに対する53

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