臨床薬理の進歩 No.41
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図1 試験のデザイン  血清クレアチニン値 :1.5 mg/dL以下8)登録前28日以内の心電図で、臨床的に問題となる異常所見がない。9)患者本人から文書による同意が得られている。除外基準1)肺線維症または間質性肺炎を有する。2)水様性の下痢を有する。3)活動性の感染症を有する。4)重篤な合併症(心不全、腎不全、肝不全、出血性の消化性潰瘍、腸管麻痺、腸閉塞、コントロール不良な糖尿病など)を認める。5)中等度以上(穿刺を必要とするなど)の腹水、胸水を認める。6)有症状の脳転移を有する。ただし、臨床的に安定しており、治療を有さない無症候性の既知の脳転移は登録可とする。7)活動性の重複癌(同時性重複癌または無病期間が5年以内の異時性重複癌)を有する。ただし、Carcinoma in situ(上皮内癌)および粘膜内癌の病変は活動性の重複癌に含めず、登録可とする。8)妊娠中または妊娠中の可能性がある、妊娠を希望遠隔転移を有する高齢者膵癌に対する標準用量と低用量ゲムシタビン+ナブパクリタキセル併用療法のランダム化第Ⅱ相試験している、あるいは授乳中である女性。パートナーの妊娠を希望する男性。9)重症の精神障害がある。10) その他、医師が本試験を安全に実施するのに不適当と判断した症例。試験の全体的デザイン 本試験はランダム化臨床第Ⅱ相試験(図1)であり、Primary endpoint(主要評価項目)は奏効割合(RR)、Secondary endpoint(副次評価項目)は、無増悪生存期間(PFS)、生存期間(OS)、病勢制御割合(DCR)、有害事象発現頻度とした。割付方法および調整因子 各登録症例に対して、標準用量GEM+nab-PTX併用療法群、あるいは低用量GEM+nab-PTX併用療法群のいずれかの治療法をランダムに割付けた。PS(0/1)を割付調整因子とした最小化法により、被験者のプロトコール治療を標準用量GEM+nab-PTX群と低用量GEM+nab-PTX群に1:1の比でランダム割付した。4343

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