臨床薬理の進歩 No.41
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00 (ng/mL) (mg/dL) 150 100 50 0 500400300200100-40-2060Reduction of LDL-C (%)20Baseline 1 month 図3 LDL-C、Mature型・Furin-cleaved型PCSK9の変化数字は平均値±標準偏差を表わす。t検定。125±38 の変化r = 0.22 p = 0.04 LDL-C p < 0.01Baseline Mature PCSK9 71±20 (ng/mL)400 300 200 100 0 4080Baseline 1 month 250±85 ピタバスタチンが投与された。ロスバスタチン10 mg以上あるいはピタバスタチン4 mgの高用量スタチンは、45%の症例において使用された。スタチン開始から1ヶ月後のLDL-C値は71±20 mg/dLであり、40%の低下率であった(表2)。 スタチン投与下における、mature PCSK9ならびにfurin-cleaved PCSK9の推移を図3に示す。スタチン投与により、mature PCSK9ならびにfurin-cleaved PCSK9値は有意に上昇した。特に、増加率はmature PCSK9で大きかった。4. PCSK9サブタイプとLDL-C変化率 PCSK9サブタイプとLDL-C変化率の相関関係を図4に示す。登録時のmature PCSK9は、スタチン投与から1ヶ月後までのLDL-C低下率と有意な負の相関を示した。一方、furin-cleaved PCSK9は、r = 0.06 p = 0.61 p < 0.0140353025201510-40-2060Reduction of LDL-C (%)20n=80332±89(ng/mL) 22±7 26±10 Baseline 1 month 4080p < 0.01図4 Mature型、Furin-cleaved型PCSK9とLDL-C変化率の関係(単回帰分析)n=80n=80Mature PCSK9 Furin-cleaved PCSK9 n=80Baseline Furin-cleaved PCSK9 n=80値については、平均LDL-C値は125 mg/dLであり、平均HDLコレステロール(HDL-C)ならびに中性脂肪の中央値は、正常範囲内であった。平均HbA1cならびに推算糸球体濾過値は、6.4%、72 mL/min/1.73m2であった。2. PCSK9サブタイプ値 Mature PCSK9ならびにfurin-cleaved PCSK9値の平均値ならびに分布を図2に示す。平均値は、それぞれ250±85 ng/mL、22±7 ng/mLであり、血液中においてはmature PCSK9が主要なサブタイプであることが示唆された。3. スタチン治療ならびにLDL-C、PCSK9サブタイプ 本研究では、登録後にロスバスタチンあるいは144

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