50年のあゆみ
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3050周年に寄せて財団設立50周年、おめでとうございます。50年前、私は二十歳の一歩手前でした。東京理科大学で数学や統計学を学んでおり、医薬系に行くことなど毛頭考えていませんでした。その後、故増山元三郎先生や故開原成允先生らのご指導もあって、大学卒業後、関東逓信病院(現NTT東日本関東病院)へ就職させていただきました。その頃は、統計学で病院勤務の人など皆無の時代でした。よほど変わり者だったと思います。その後、医学統計学のメッカでもある米国ノースカロライナ大学へ行き、5年間かけて医学統計学を勉強しました。帰国後は、エーザイ株式会社、自治医科大学付属大宮医療センター、富山大学医学部と、まさに医療畑を歩んでまいりました。 1998年(平成10年)には、財団から研究奨励金(糖尿病の薬物療法とQOL評価)を頂戴しました。私こと42歳のときであり、富山大学へ赴任して4年目、これを機に順風が吹き始めた頃かと思います。2016年(平成28年)からは、財団主催の臨床薬理学集中講座で講師を務めさせていただきました。最初は生物統計学、途中からは臨床試験デザインを講義しました。神奈川県三浦郡葉山町の丘の上にある、風光明媚な湘南国際村センターの研修施設(NEXUS HAYAMA)へ、毎夏出かけました。残念ながら、2021年(令和3年)からはコロナの影響により、ビデオ講義となってしまいました。素晴らしい研修施設へ伺えないこと、そして皆さんとも対面できないのは残念です。 最後に一言。これからも世のため、人のため、財団の一層のご健勝を祈念いたします。財団設立50周年、誠におめでとうございます。臨床薬理研究の発展のための素晴らしいご活動、そして、数えきれないほどのその成果に、心より敬意を表しますとともに、お祝いを申し上げます。私も、数年に渡って、貴財団の臨床薬理学集中講座で、生物統計学の講師を担当させていただきましたが、この講座を通して出会った先生方と、先端的な基礎・臨床研究や医療AI技術の開発を協同させていただくご縁をいただいており、貴財団の事業が、世界に向けて素晴らしい学術的業績を生み出されていることを実感しております。50年の節目を迎えて、これまでの素晴らしい事業にご尽力をいただいた皆様方に心より御礼申し上げますとともに、貴財団のますますのご発展をお祈り申し上げます。統計数理研究所大学統計教員育成センター 特任教授滋賀大学データサイエンス・AIイノベーション研究推進センター 特任教授富山大学 名誉教授折笠 秀樹情報・システム研究機構 統計数理研究所総合研究大学院大学 先端学術院野間 久史財団との関わり合いお祝いの辞50周年に寄せて2150周年に寄せて50周年に寄せて

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