50年のあゆみ
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2250周年に寄せて 臨床薬理研究振興財団の設立50周年を心からお祝い申し上げますとともに、わが国の臨床薬理学研究の発展に多大な貢献をされましたことに敬意を表します。 鳥取大学医学部に臨床薬理学講座が開設されたのは1978年度で、私が卒業する2カ月前に初代教授が着任されました。以後、循環器内科医を目指す上で、色々とご指導いただいたことから、設立後間もない日本臨床薬理学会に入会し、研究発表をするようになりました。その私が同講座の第2代教授として1997年に着任し、教育内容を工夫していた1999年に、臨床薬理研究振興財団の学術奨励賞をいただき「医学部における臨床薬理学教育のあり方」の課題をいただきました。そこで、弘前から沖縄までたくさんの薬理学・臨床薬理学の教育・研究者にお集まりいただき、シンポジウムを開催しました。その結果をまとめて報告して以来、教育課題や教育方法に関して様々な学会や研究会などに参加・発言したり、文章にする機会を得ました。自身の中心的研究テーマは薬物の作用機序や効果の検証から、人における薬物相互作用の研究にシフトして行きましたが、2016年に第37回日本臨床薬理学会学術総会を米子市で開催した際は、会長講演の演題を「医学部における臨床薬理学教育のあり方」とさせていただきました。 一方、臨床薬理研究振興財団の選考委員を2009年からと2014年からの6年間務めさせていただきました。100題を超える応募課題の採点は、他機関の査読評価委員よりタフな仕事であるとともに勉強になりました。色々な局面で私を育てていただきました財団に感謝しますとともに、今後益々のご発展を祈念いたします。このたびは、貴財団設立50周年、誠におめでとうございます。 私は1987年より日本臨床薬理学会に所属し、1994年から2年間、同学会の海外研修員としてスウェーデン カロリンスカ研究所フディンゲ大学附属病院臨床薬理学講座に留学し、臨床薬理研究に没頭してまいりました。その後、茶カテキンの感染症予防に関するランダム化比較試験の研究が貴財団の2008年度臨床薬理研究振興財団賞(学術論文賞)の栄えある賞をいただくことができ、その後、貴財団研究助成金応募の選考委員を2年間勤めさせていただいた時期もあり、毎年、貴財団の臨床薬理研究報告会に出席させていただいております。私に取って、貴財団賞をいただいたことは、その後の臨床薬理研究を推進する上で大きな自信となり、研究活動の発展にもつながり大変感謝しております。50周年の節目を超え、是非、これからも次世代の若き臨床薬理研究を志す研究者に向け、引き続きご支援を賜ればと思います。長谷川 純一山田 浩50年の活動に敬意を表します財団設立50周年に寄せて国立大学法人 鳥取大学 名誉教授南部町国民健康保険 西伯病院 院長静岡県立大学 薬学研究院 茶健康科学講座 特任教授50周年に寄せて1350周年に寄せて50周年に寄せて

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