50年のあゆみ
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岡山大学病院 薬剤部 教授・薬剤部長岡山大学医学部 臨床薬剤学 教授聖マリアンナ医科大学 薬理学 講師が現在の教育にも役立っています。さらに、2017年より開始された「臨床薬理学集中講座フォローアップセミナー」は、毎年、日本臨床薬理学会の学術総会の時期に合わせて開催されており、同じ年に参加した先生方との再会を楽しむだけでなく、受講年が異なる受講生同士の新たなネットワークが形成され、新たな研究が企画されています。今後も受講生同士のコミュニケーションを大切にし、臨床薬理学の発展に貢献できるよう努めてまいります。最後になりますが、臨床薬理研究振興財団のますますのご発展をお祈り申し上げます。座間味義人公益財団法人臨床薬理研究振興財団の設立50周年にあたり、貴財団の長年にわたる臨床薬理学に対する貢献に深甚なる敬意を表し心よりお祝い申し上げます。貴財団主催の第2期の第1回臨床薬理学集中講座に参加した経験は、私の研究者としてのキャリアにおいて、計り知れない価値がありました。特に、臨床薬理学の定義に関する講義で拝聴した、臨床現場で用いられている既存承認薬を別の疾患の治療薬として開発するドラッグリポジショニングの研究戦略に感銘を受け、私が展開しているデータサイエンスと融合することによって新たな研究領域を切り拓くことができました。また、立場・職種が違う参加者同士で長時間にわたって議論した臨床試験企画立案演習では、研究デザインに対する理解をより一層深める貴重な機会となりました。臨床薬理学集中講座の終了後に開催された集中講座フォローアップセミナー、およびその場を契機として形成された多施設共同研究グループは、私の研究活動に革新的な展開をもたらし、データサイエンスを活用したドラッグリポジショニングを基軸とする多施設共同臨床研究の実施に繋がっています。この一連の経験を通じて得た知見と人脈の拡大に対して、臨床薬理研究振興財団の皆さまおよび臨床薬理学に携わる関係各位に対し、重ねて深厚なる感謝の意を表します。貴財団の節目の年に際し、薬剤部長および医学部教授としての責務を担い幅広い医療人材の育成に関わる立場から、次世代の臨床薬理学研究者を育成するために尽力いたします。近年のデータサイエンスの進展は、多様な研究分野の新たな地平を切り拓くものであり、この技術革新を駆使して、臨床薬理学の広範な領域にわたる研究を深化させ、未来志向の薬物療法の開発に貢献する所存です。貴財団のますますの発展と関係各位のご健勝・ご活躍を心から祈念申し上げます。太田 有紀この度は、公益財団法人臨床薬理研究振興財団の設立50周年を迎えられたことを心よりお慶び申し上げます。私は、第2期臨床薬理学集中講座の第1回(2016年度)受講生であると同時に、これまで「臨床試験企画立案演習」をお手伝いさせていただいております。受講のきっかけは、上司である松本直樹教授から受講の体験談を伺い、興味を持ったこと、また、ちょうど日本臨床薬理学会の認定CRCを取得し私の研究者キャリアに新たな光をもたらした臨床薬理学集中講座(2016年第2期第1回受講)臨床薬理学集中講座がもたらすもの(2016年第2期第1回受講)113

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