50年のあゆみ
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か要約版作成課題)を行うことにしました。さらに、Web会を実施するに当って、ファシリテータを準備することにしました。ファシリテータには、既受講者の中からボランティアを募っています。各班にファシリテータとして医師と薬剤師を各1名配置することを目指してきました。医師のファシリテータが不足しがちなので、その部分は他のスタッフが補うようにしています。ファシリテータには、チーム内の話し合いを促進する役割に徹し、受講者を誘導し過ぎないように配慮していただいています。受講者はオンライン上で顔合わせをしているだけなので、日本臨床薬理学会学術総会のプログラムにフォローアップセミナーと情報交換会を組み込んでいただき、積極的に参加して実際に顔合わせをして、親交を深めることを勧めています。Web開催となり、フォローアップセミナーの重要性が高まっているのです。講義のビデオ視聴の完了と演習への参加をもって、修了証書発行の必須条件としています。臨床薬理学集中講座の第2期と第3期は、集合開催で行った回とWeb開催で行った回がありますので、集合開催とWeb開催の比較について感想を記します。当初、集合開催ができなくなりWeb開催だけになると、実際に顔を突き合わせて話し合う機会が無くなるので、受講者間の親密な交流が希薄になることを危惧していました。集合開催の際に実施していた夜の情報交換会では、お酒も入って和やかに語り合う時間が持てたのですが、Web開催では不可能になります。しかし、実際にWeb開催を行ってみると、多くの協力者の献身的な努力のお陰で、上記のような事前準備を手厚く行うことができたことから、Web開催でも集合開催とほぼ同等の成果(図1)が得られているように感じています。Web開催では、受講者の居住する地域という地理的条件の差が消失しますので、時間的ならびに経済的に大きな節約になっています。特に会場から離れた地域に住む受講者にとっては、大きな恩恵になります。また、Web開催では、集合開催のように隣に座った人と話し合うことはできませんが、受講者全員が平等な条件になっています。講師の立場でブレイクアウトルームに分れた各部屋を見て回った経験からは、進行状況がパワーポイントなどに書き出されていて、各班のメンバーの間で共有されているため、各班の進行状況が分かりやすいのも利点だと感じています。集中講座の終了後、受講者の間でネットワークが生まれ、いくつかの共同研究が発展しています。2023年集中講座フォローアップセミナー情報交換集合写真(神戸)102集中講座記録集

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